ヨルシカ ただ君に晴れの歌詞の意味を徹底考察

大学生ブロガーのtonaです!

情緒的な歌詞とメロディーでたくさんのファンを魅了する、2019年にメジャーデビューを果たしたヨルシカ。

そんな今大人気のヨルシカの「ただ君に晴れ」。皆さんはもうお聞きしましたか?

今回はただ君に晴れの歌詞の意味を紐解き、背景にある切ない物語を解説していきます!

それでは早速見ていきましょう!

初めに、この曲の中には多くの対比が含まれています。

夜は大人、陽はあの夏の頃の純粋な僕らを表しています。

本稿を読む前にこれを覚えておいてください。

あの夏の僕らと大人になった僕ら

夜に浮かんでいた
海月のような月が爆ぜた
バス停の背を覗けば
あの夏の君が頭にいる

だけ

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

夜空に浮かぶ海月のような月を見たことで、あの夏の君が思い出されます。

記憶の中でバス停の背にいる君。

一緒に遊んだり、楽しくおしゃべりしていたりしたのかもしれません。

しかし、あの頃の君は記憶の中にいるだけ

つまり、現実にはいません。

一体どういうことでしょうか、、、

鳥居 乾いた雲 夏の匂いが頬を撫でる
大人になるまでほら、背伸びしたままで

遊び疲れたらバス停裏で空でも見よう

じきに夏が暮れても

きっときっと覚えてるから

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

これはあの頃の夏の思い出ですね。

背伸びしたままというのは

少しでも大人になりたいという子供なりの気持ちの表れで、

大人になることに対して前向きな感じがしますね。

そして夏が終わってもきっとこの思い出を忘れない、と言っています。

追いつけないまま大人になって

君のポケットに夜が咲く

口に出せないなら僕は一人だ

それでいいからもう諦めてる

だけ

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

そして二人は大人になります。

しかし「僕」は子供のころの僕らに追慕の情を抱えたまま大人になりきれず周りには「追いつけない」でいました。

それに対する「君のポケットに夜が咲く」という表現。

これは”ポケット=「僕」の見えないところ”で

君」は”夜=大人”を咲かせていた。

つまり、「僕」の知らないところで「君」は純朴な子供の部分を捨てて大人になっていった、

ということなんです。

そんな君に対して僕は伝えたい思いがあるが口には出せないで孤独なままでいる。

勝手に思いを抱えて、勝手に言えずに諦めている。

そんな「僕」の気持ちが「だけ」に詰まっています。

このサビの部分には変わってしまった大人の「君」と、「僕」が追慕する無邪気な頃の「君」、の対比が描かれています。

以下は二番の歌詞です。

夏日 乾いた雲 山桜桃梅 錆びた標識

記憶の中はいつも夏の匂いがする

これもあの夏のころの記憶です。

ここで山桜桃梅とは、ユスラウメという花のことで、その花言葉は

{郷愁、ノスタルジー、輝き}です。

  • 郷愁=故郷を寂しがる気持ち
  • ノスタルジー=時間や時代を懐かしむ気持ち

「僕」のあの頃に焦がれる気持ちがわかりますね。

写真なんて紙切れだ

思い出なんてただの塵だ

それがわからないから、口を噤んだまま

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

写真や思い出はいらないもの。

これは「僕」の周りの「大人」の考え方ですが、「大人」になりきれない「僕」はそうは思えません。

絶えず君のいこふ 記憶に夏野の石一つ

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

このフレーズの理解には正岡子規の

「絶えず人いこふ夏野の石一つ」という俳句が不可欠です。

絶えず人が行きかう中で夏野にある一つの石。

人々が憩いの場としてその石に腰かけていく。

なんでもないはずの夏野にある石が人々が憩いの場として用いることで意味を持つようになる。

それと同じように、なんでもないただの夏の記憶になるはずだったものが

あの夏の君によって意味を持ち始め、かけがえのない記憶になった。

そんな意味が俳句とからめて描かれています。

俯いたまま大人になって

追いつけない ただ君に晴れ

口に出せないまま坂を上った

僕らの影に夜が咲いていく

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

過去にとらわれながら、大人になって周りに追いつけない。

一人取り残された「僕」は「ただ君に晴れ」を願う。

晴れるということは「陽」がさすということ。

夜が大人を表し、陽はあのころの純粋な僕らを表しているとすると、

君に、あの夏の頃の純粋な部分を取り戻してほしい、

と「僕」は願っているのです。

そんな願いは口には出せないまま、

「僕らの影」つまり僕らの自分自身の気づかない部分で

夜が咲いていく」、大人になっていく。

俯いたまま大人になった

君が思うまま手を叩け

陽の落ちる坂道を上って

僕らの影は

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

君が思うまま手を叩け=気持ちに素直で、無邪気な君に戻ってくれ

陽の落ちる坂道を上って=坂道に落ちていく陽に追いつこうと上る(しかし陽は落ち、辺りはすっかり夜になる)

つまり、陽=子供の頃を求めども、手に入れられず、すっかり夜=大人になっていく。ということを表しています。

追いつけないまま大人になって
君のポケットに夜が咲く
口に出せなくても僕ら一つだ
それでいいだろ、もう

君の想い出を噛み締めてるだけ

ヨルシカ ただ君に晴れ 作詞n-buna

ここで初めて「僕」の思いが明らかになります。

口に出せなくても僕ら一つだ=楽しく遊んだあの頃から「僕」と「君」の関係性は変わっていないはずだ、という「僕」の思い。

しかし、大人(思い出はただのごみと思っている)になってしまった君には言えない。

君に思いは届かず、なげやりな気持ちが「それでいいだろ、もう」に表れていますね。

「僕」は変わってしまった君に対し、勝手に寂しさを感じ、勝手に言い出せずに、君の思い出を噛みしめている。

結局自己完結して何も変えられない。そんな様子が最後の「だけ」に集約されています。

大人になるにつれて乖離していく、君と僕の気持ち。

それらを俳句などを使った巧みなオマージュや卓越したワードセンスで表現しているヨルシカ、ただ君に晴れ。最高の一言に尽きます。

以上、tonaの、ヨルシカ、ただ君に晴れの歌詞の意味考察でした!